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NCS情報マガジン〈八宝菜〉 No.026 2005/02/14
日本コンピューター・システム株式会社
http://www.ncs.co.jp/newsletter/
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二か月間のご無沙汰でした。NCSの〈八宝菜〉です。
偽札や偽硬貨は出まわるわ、キャッシュカードは偽造されて預金を下ろされ
てしまうわ、大手企業の名を騙る偽サイトは隙あらばIDやパスワードやクレ
ジットカード番号やその他個人情報を盗もうとするわ、右を向いても左を見て
も、詐欺と騙りの絡み合い、どこに男の夢がある……と唄いたくなってしまう
ような事件ばかりが報道されますね。まったく、日本はいつからこんな国になっ
てしまったのかと暗鬱な気分になります。
けれども、沈んでばかりもいられません。みんなが「人を見たら泥棒と思え」
と互いに思っている社会なんて、あまりにも殺伐としていて厭なのですが、現
実は現実として受け止めないと、自分自身も大切な人たちも守れないのが、ど
うやら厳しい現実のようです。
こういうご時世の“せい”か“おかげ”か、「セキュリティ」に関連した商
品やサービスが、にわかに増えてきたように思います。これがよいことなのか
悪いことなのかはわかりませんが、少なくとも、むかしより日常生活で求めら
れる「用心」のレベルが高くなってきたとは言えそうです。「セキュリティ」
なんて横文字で言うからなにやらものものしくて殺伐とするので、前よりほん
のちょっと「用心」しなきゃならないんだと思えば、ずっと自然に現実を受け
止められるような気がしませんか?
「むかしは、うちの田舎じゃ、わざわざ鍵を掛けて外出する家なんて、一軒
もなかったよ」と懐かしがるお年寄りがたまにいらしたりしますけど、おそら
く、これをお読みのたいていの方は、外出するときには家に鍵を掛けるのがあ
たりまえだと思ってらっしゃるはずで、そう教えられて育ったはずです。いま
はあたりまえになった習慣も、きっと、「外出時に家に鍵を掛けるなんて、じ
つに殺伐とした厭な世の中になってしまったものだ」と思われていたころがあっ
たのでしょう。
「指紋? 虹彩? 静脈? なんか犯罪者扱いされてるみたいだなあ……」
と、なんだか抵抗を覚えるのはいまのうちだけで、近い将来、「おじさんやお
ばさんの若いころは、四桁の数字を入れるだけでキャッシュカードでお金を下
ろせたんだよ」「えーっ! うっそー! 信じらんなーい!」といった会話が
交わされることになるにちがいありません。
そして私たちは、わずか四桁の数字でお金が下ろせた時代を、外出時にも鍵
を掛けない牧歌的な村落の風景のように、ちょっぴり感傷的に思い出すのです。
(編集長)
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今号(第26号)の内容
★ NCSニュース
★ 連載コラム『みちこのIT活用講座』
第3章 “WEBサイト(1)”
★ セミナー・イベント・展示会等のご案内
1.『COBOLユーザのためのマイグレーションセミナー
COBOL資産を活かし運用コストを削減した事例を紹介します』
2.『需要予測支援システム〈ForecastPRO〉無料体験セミナー』
3.『中堅・中小製造業のためのものづくり経営戦略セミナー』
4.『UML & PatternWeaver 2.0 セミナー
MDAの概要と最新動向 〜 UML 2.0 の可能性 〜』
5.『中国オフショア開発セミナー
〜 プロセス重視のソフトウェア海外調達法 〜』
★ ITエッセイ『たじたじ争論』
第二六回「SNS Social Networking Site/Service」
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◆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆―――――――――――――――――――――◆
プロセス管理 アジャイル開発 ソフトウェア技術者のための……
エクストリーム・プログラミング 『NCS技報オンライン』
コンポーネントベース開発 http://www.ncs.co.jp/tech/
◆―――――――――――――――――――――――〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆◆
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★ NCSニュース ―――――――――――――――☆
■NCSウェブサイト「投資家情報」に、以下の最新情報を掲載しています。
http://www.ncs.co.jp/ir/index.html?code=hps026
●お知らせ
・代表取締役の役職の異動に関するお知らせ
●財務情報 > 決算短信/四半期財務・業績の概況
・平成17年 3月期 第3四半期財務・業績の概況(連結)
●IRレポート > 事業報告書
・第39期 中間事業報告書
●IRレポート > 有価証券報告書
・第39期 半期報告書
■【ウェブサイト・メンテナンスのお知らせ】
2005年2月19日(土)23:30ころから、翌20日(日)05:30
ころまで、メンテナンスのため、NCSウェブサイトにアクセスできなくなり
ます。たいへんご迷惑をおかけいたしますが、あしからずご了承ください。
■NCSウェブサイトでは、更新情報のRSSを提供しています。NCSか
らのお知らせを迅速にキャッチしていただけます。ぜひご活用ください。
http://www.ncs.co.jp/rss/index.html?code=hps026
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★ 連載コラム『みちこのIT活用講座』 ―――――――――――――――☆
第3章“WEBサイト(1)”
2005年に入って、早1ヶ月。今年は暖冬と言われながら、大阪市内でも
雪が積もったり、最低気温が氷点下になったりと寒い日が続いておりますが、
みなさま、お元気でお過ごしでしょうか。寒さも吹き飛ばす勢いで、今回も元
気に『みちこのIT活用講座』をお届けしましょう。
今回のキーワードは“WEBサイト”です。
御社はWEBサイトをお持ちですか。すでにお持ちの方が多いでしょうね。
企業のWEBサイトというと、どのようなサイトを思い浮かべられますか。U
RLを入力して開いたページには美しいデザイン、トップページにフラッシュ
と呼ばれる動画が表われ、商品の概要説明、会社概要とお問い合わせフォーム
があって……。
私は10年ほど前から、さまざまな企業のWEBサイトを集めたリンク集サ
イトを運営して参りました。運営を始めた初期の頃はインターネットが今ほど
普及していませんでしたから、WEBサイトを持っている企業はまばらでした。
日本を代表する巨大企業でも、自社サーバはおろか自社ドメイン名すら持って
いませんでした。
「ドメイン」というのは、弊社のWEBサイトを例にしますと、「ncs.co.jp」
の部分です。組織名の略称等の文字列と、組織種別コード「co」、国別コード
「jp」から成り立っています。組織種別コードを抜いて、組織名の後ろに「.com」
や「.jp」をつけているものもよくありますね。
自社ドメイン名を持っていない場合、プロバイダのドメイン名の後ろに「〜
(『チルダ』といいます)を付けて、その後ろにプロバイダから発行されたユー
ザIDの文字列が続きます。この形式のURLが、7,8年前まで大半を占めて
いました。
しかも文字の大きさで強弱をつけただけのシンプルなページばかり。それでも、
経済新聞に新着URL情報が毎日のように掲載されるなど、少しずつWEBサイ
トを持つ企業が増えていきました。
21世紀に入る少し前頃から、インターネットの爆発的な広がりと共にWEB
サイトに力を入れる企業が急速に増えるようになり、こんにちに至っています。
WEBサイトがなくては企業活動ができない、といっても過言ではない状況にな
りました。
では突然ですが、御社サイトを Google や Yahoo! 等の検索エンジンで検索し
てみてください。
さて、どんな検索結果が表示されるでしょうか。
今回はここまでです。またお会いしましょう。
(本部企画室・山中美智子/ITコーディネータ補)
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― 「ニニニニ ――――――――――――――――――――――――――――
|| ∩ ∩|| 「ITが重要なのはわかるけど、
|| ー || じゃあ、ウチでは具体的にどうやって……?」
ニニニニ」
━┷┷━ _ 中小企業の情報化なら、NCSにご相談ください。
[圭圭圭圭圭] ヽ ITコーディネータ有資格者が、勝てる情報化投資を
ノ お手伝いします。 consult@ncs.co.jp
―――― ⊂∋´―――――――――――――――――――――――――――
★ セミナー・イベント・展示会等のご案内 ――――――――――――――☆
1.『COBOLユーザのためのマイグレーションセミナー
COBOL資産を活かし運用コストを削減した事例を紹介します』
2.『需要予測支援システム〈ForecastPRO〉無料体験セミナー』
3.『中堅・中小製造業のためのものづくり経営戦略セミナー』
4.『UML & PatternWeaver 2.0 セミナー
MDAの概要と最新動向 〜 UML 2.0 の可能性 〜』
5.『中国オフショア開発セミナー
〜 プロセス重視のソフトウェア海外調達法 〜』
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【1】『COBOLユーザのためのマイグレーションセミナー
COBOL資産を活かし運用コストを削減した事例を紹介します
〜 メインフレーム・マイグレーション・サービス
(日立・富士通・NEC) 〜』
★詳しくはこちら↓
http://www.ncs.co.jp/seminar/migration_seminar.htm?code=hps026
メインフレーム上の現有COBOL資産をオープン環境・ウェブ環境にマイ
グレートすることで、運用コスト削減をいかに実現するか、IT戦略といかに
結びつけるかを、経営視点からのポイント、実現のためのツール、成果を挙げ
られたお客様の事例と共にご説明いたします。
【日 時】2005年2月15日(火) 13:00 〜 16:00
【会 場】大阪市中央区城見1−3−7 松下IMPビル 16F
日本コンピューター・システム株式会社 セミナールーム
【主 催】日本コンピューター・システム株式会社
【協 力】東京システムハウス株式会社
【定 員】50名様
【参加費】無料
【特 典】ご参加の方の中から、抽選で5名様に、『オープンシステムに活か
す 実践COBOL資産移行ガイド』(COBOLコンソーシアム著・監修/日
経システム構築著/日経BP社)を進呈いたします。
【概 要】
◆コスト削減事例紹介
◆MMS(メインフレーム・マイグレーション・サービス)ご紹介
◆お客様最新事例紹介
【お申し込み】↓こちらのページからお申し込みください。
http://www.ncs.co.jp/seminar/migration_seminar.htm?code=hps026
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【2】『需要予測支援システム〈ForecastPRO〉無料体験セミナー』
★詳しくはこちら↓
http://www.ncs.co.jp/seminar/forecastpro_seminar.htm?code=hps026
SCMの要である需給調整においては、理論的な裏付けのある予測データに
基いた精度の高い需要予測が求められています。需要予測支援システム
〈ForecastPRO〉を実際に操作していただきながら、その概要をご紹介するセミ
ナーです。受講には、統計等の専門的な知識はいっさい必要ありません。ぜひ、
先進の需要予測をご体感ください。
【日 時】2005年 2月22日(火) 13:30 〜 16:00
【会 場】名古屋市中村区名駅4-2-28 名古屋第2埼玉ビル6階
日本コンピューター・システム株式会社 名古屋支社
【主 催】日本コンピューター・システム株式会社
【定 員】5名様
【参加費】無料
【概 要】
(1)製品紹介
(2)実機を使った体験
◆基本の操作
◆予測手法の自動選択機能
◆イベント調整機能
◆製品階層(マルチレベル)対応機能
【お申し込み】↓こちらのページからお申し込みください。
http://www.ncs.co.jp/seminar/forecastpro_seminar.htm?code=hps026
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【3】『中堅・中小製造業のためのものづくり経営戦略セミナー』
★詳しくはこちら↓
http://www.ncs.co.jp/seminar/monozukuri_keiei_senryaku_seminar.htm?code=hps026
今日、“ものづくり”は、ものづくりを取り巻く環境と共に、確実に大きく
変わりつつあります。そうした変化に対応するため、生産管理システムのあり
かたにも抜本的な変革が求められています。旧来の“現状ありき”の開発手法
では、BPRは実現できません。生産管理システムは経営戦略と不可分のもの
です。製造業にとって、生産管理は経営の問題であり、また、経営が生産管理
の問題を左右するという認識に基いた取り組みが必要なのです。
このセミナーでは、そうした“ものづくり経営戦略”の認識に立って、製造
業はどう変わることを求められているのか、どう変われるのかを、経営と生産
現場の両面からお話させていただきます。
【日 時】2005年2月22日(火) 13:15 〜 17:00
【会 場】大阪市西区江戸堀1−13−10 成泉ビルディング 住友クラブ
【主 催】日本コンピューター・システム株式会社
【共 催】日本電気株式会社
【定 員】30名様
【参加費】無料
【概 要】
《第一部》基調講演
「未来を拓く生産管理システムのあり方
〜いま変貌が求められるものづくり経営戦略〜」
講師:株式会社エクス 代表取締役 抱厚志氏(ITコーディネータ補)
《第二部》事例紹介・デモ
「現場指向型生産管理システム〈電脳工場 for Windows〉導入事例紹介」
および「〈電脳工場 for Windows〉Ver.6.1 のデモンストレーション」
【お申し込み】↓こちらのページからお申し込みください。
http://www.ncs.co.jp/seminar/monozukuri_keiei_senryaku_seminar.htm?code=hps026
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【4】『UML & PatternWeaver 2.0 セミナー
MDAの概要と最新動向 〜 UML 2.0 の可能性 〜』
★詳しくはこちら↓
http://www.ncs.co.jp/tech/seminar/uml_and_pw_seminar.htm?code=hps026
現代のソフトウェア開発技術者の共通意思疎通基盤として、いよいよその重
要度を増してきている UML(Unified Modeling Language)。このセミナーで
は、「MDA(モデル駆動アーキテクチャ)の概要」「UML 2.0 のポイント」「UML
でモデリングする開発環境」という三つの核をめぐってお話をすることで、MDA
という設計思想の概念的本質と、UML 2.0 という表記法の具体的活用とがどの
ように深く結びつくのかを考えてまいります。
【日 時】2005年2月25日(金) 13:30 〜 16:30
【会 場】大阪市中央区城見1−3−7 松下IMPビル 16F
日本コンピューター・システム株式会社 セミナールーム
【主 催】日本コンピューター・システム株式会社
【共 催】株式会社テクノロジックアート
【定 員】30名様
【参加費】無料
【特 典】セミナーにご参加のうえ、アンケートにご回答くださった方に、
「PatternWeaver Community Edition 2.0」のCD-ROM(Windows版)
をもれなくプレゼントいたします。
【概 要】
◆「UML 2.0 & MDA 最新動向」
◆「PatternWeaver 2.0 特徴と操作説明」
◆デモンストレーション・展示
「UMLモデリングツール「Pattern Weaver 2.0」
【お申し込み】↓こちらのページからお申し込みください。
http://www.ncs.co.jp/tech/seminar/uml_and_pw_seminar.htm?code=hps026
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【5】『中国オフショア開発セミナー
〜 プロセス重視のソフトウェア海外調達法 〜』
★詳しくはこちら↓
http://www.ncs.co.jp/tech/seminar/offshore_development_seminar.htm?code=hps026
近日刊行予定の『中国オフショア開発ガイド 〜ソフトウェアの海外調達法〜』
(仮題)の執筆陣が、中国オフショア開発のエッセンスを解説し、弊社の中国現
地法人「NCS上海」役員みずからが、会社紹介と併せて、借りものの一般論で
はないオフショア開発の実際を語ります。
「中国オフショア開発がどうもうまくいかない」「これから積極的に利用して
ゆきたいが、わからないことだらけで不安だ」とおっしゃる方々はもちろん、す
でに中国企業とおつきあいをなさっていて「中国のよい外注先をもっと探したい」
とお考えの方々も、中国オフショア開発にご関心をお持ちの方ならどなたでも、
お気軽にご参加ください。
【日 時】《東京会場》2005年3月8日(火) 13:30 〜 16:30
《大阪会場》2005年3月10日(木) 13:30 〜 16:30
【会 場】
《東京会場》東京都港区東新橋2−12−7 住友東新橋ビル2号館
日本コンピューター・システム株式会社 東京本社 セミナールーム
《大阪会場》大阪市中央区城見1−3−7 松下IMPビル 16F
日本コンピューター・システム株式会社 本社 セミナールーム
【主 催】日本コンピューター・システム株式会社
【協 力】日本和光コンサルティング株式会社
恩喜愛思(上海)計算機系統有限公司(日本語略称「NCS上海」)
【定 員】各会場・30名様
【参加費】無料
【概 要】
◆「中国オフショア開発におけるソフトウェアの海外調達法」
◆「中国オフショア開発企業『NCS上海』のご紹介」
◆「〈オフショア開発コンサルテーション〉のご紹介」
【お申し込み】↓こちらのページからお申し込みください。
http://www.ncs.co.jp/tech/seminar/offshore_development_seminar.htm?code=hps026
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★ ITエッセイ『たじたじ争論』 ―――――――――――――――☆
第二六回「SNS Social Networking Site/Service」
どこかのテレビ局みたいな字面の略語だという印象はさておいて、昨年あた
りから、かなり目にすることが多くなってきた言葉ですね。「ソーシャルネッ
トワーキングサイト/サービス」の頭文字です。ああ、それなら知ってる知っ
てる、言葉巧みに人を騙して不正アクセスとかに必要な情報を聞き出したりす
ることでしょう――って、それは「ソーシャルエンジニアリング」でんがな。
「ソーシャルネットワーキングサイト」とは、端的に言えば、「ITによって
可視化された人脈を活用・拡張するためサービスを提供するサイト」とでもな
るでしょうか。もっとも、こんな言いかたでは、ご存じない方には全然イメー
ジが湧きませんよね。もっとシンプルに言えば、「友だちの友だちと友だちに
なってゆく仕掛けを提供しているサイト」です。
インターネットのすばらしいところでもあり窮屈なところは、あまりにも開
かれていて、あまりにも自由であることです。たとえばあなたがWWWで情報
発信をはじめたとしたら、インターネットなくしては考えられなかった新しい
出会いを得る可能性と同時に、インターネットなくしては降りかかってこなかっ
たにちがいない災厄を招き寄せてしまう可能性も高まります。あなたとはどう
も反りの合わない人、得体の知れないコワい人、あなたが猫を飼っているとい
うだけでなぜか殺意を抱いている不可解な人などなど、ともかく、あなたがあん
まりお近づきになりたくない人だって、あなたのページやあなたの投稿を読む
のは自由だし、あなたに迷惑メールや脅迫状を送りつけてくることもできるわ
けです。“自由すぎて困る”という面がなきにしもあらずなんですよね。
そこで、インターネットの中に管理された“閉鎖空間”を作り、その会員同
士だけで情報のやりとりができるようにしようとしたものが、ソーシャルネッ
トワーキングサイトです。すでに会員である人によって紹介されないと入会で
きない方式のものもあれば、誰でも自由に参加できるものもありますが、開か
れた“表”のインターネットとちがうのは、サービス全体の管理主体が存在す
るのですから、規約に反したことを行なっていたり、迷惑行為や犯罪的な行為
を繰り返すような会員が出現すれば、管理者権限でそのSNSから脱会させて
しまうことができる点です。あまりにも逸脱したふるまいをする“困ったちゃん”
を閉め出せるのですね。ですから、会員にある程度の品質保証がある、という
と言葉が悪いですが、少なくとも、あまりにもひどい反社会的な利用者は会員
でい続けることができないという安心感をウリにできます。
どんなに交友範囲の広い人だって、一日あたり二十四時間しか持っていない
のですから、一人の人間がしばしば交友できる人数なんてたかが知れているも
のです。そのような“気心の知れた人”ばかりをSNSに誘い込んで、その中
でプロフィールを公開したり日記を見せ合ったりなどの親密な交流をしていれ
ば、それはそれでさほど不自由はないものなのです。これはある意味で、往年
のパソコン通信への一種の“先祖がえり”だと言えないこともなく、SNSの
ある程度年配の利用者は異口同音にそのような感想を漏らします。まさにその
“管理中枢があること”を、インターネットのそもそもの理念に反すると嫌う
ネットワーカーも少なくないのですが、SNSは着実に利用者数を伸ばしてい
るのもまた事実です。
2003年にサービスを開始した老舗 Friendster
( http://www.friendster.com/ )や、Google の社員が個人プロジェクトとし
て発足させた Orkut( https://www.orkut.com/ )をはじめ、2003年から
2004年にかけてアメリカで雨後の筍のように出現したSNSですが、Orkut
なるものの噂が聞こえてきた2004年はじめころから、日本でも、少しずつ
仕組みはちがえど、ソーシャルネットワーキングという概念を打ち出したサー
ビスが増えてきました。いまのところ国内で最も成功しているのは(といって
も、まだ一年ほどの歴史しかないのですが)、楽天の社員が個人ではじめた
GREE( http://www.gree.jp/ )と、2005年1月には会員が30万人を突破
し押しも押されぬ最大手となった mixi( http://mixi.jp/ )でしょう。GREE
は昨年末に法人化され楽天の資本が入りました。それに刺激されたのかどうか
は知りませんが、なにごとにも目敏いライブドアも、livedoor アミーゴ
( http://amigo.livedoor.com/ )というSNSをつい先日スタートさせました。
ブログがトラックバック(リンク先に言及しているリンク元が表示される機
能)によって繋がってゆくことで関心領域が似た人同士のコミュニティが醸成
されるという現象に注目すれば、ふつうのブログも広義にはオープンなソーシャ
ルネットワーキングと捉えることができますから、ブログとSNSには、概念
的・機能的にオーバーラップしている部分があります。まさにソニーの stylog
( http://stylog.jp/ )は、馴染みの浅い用語を避けたのか、「全く新しい概
念の完全招待制ブログサービス」(それをふつうSNSと言いませんか?)と
謳っています。2005年は、おそらく企業の参入が相次ぎ、相当な激戦区と
なることでしょう。すでにブログサービスを行なっているところが、より強力
な囲い込み戦術としてSNSに参入してくることが考えられます。
じつは、あのマイクロソフトも、アメリカでSNSが勃興してきたころから、
そのポテンシャルには注目しており、Wallop( http://mywallop.com/ )とい
うプロジェクトを進めています( http://www.research.microsoft.com/scg/ )。
おそらく、すでに市場を席巻している自社製品群と巧みに組み合わせた「SN
Sプラスαのなにものか」といったあたりを一気に狙ってくるつもりのようで
す。面白い試みとしては、日本のSNSのひとつ、Friend MAP
( https://www.friendmap.jp/ )が、日本オリジナルのマイクロソフト製品
「Microsoft Office InterConnect 2004」の機能を用いた「電子名刺交換キャン
ペーン」( http://www.imjp.co.jp/release/news/articles/20040809_01r.html )
なるものを行なったりしています。現在日本で人気のあるSNSは、どちらか
というとパーソナルな世界での“友だちの輪”を広げるために使っている人の
ほうが多いようですが、日本の名刺交換文化は、ひょっとするとビジネスユー
スのSNSと親和性が高いかもしれません。日本でのこうした動きにも、おそ
らく Wallop の研究グループが絡んでいるのでしょう。
で、結局、SNSを提供している側は、なにをどうしてどう儲かるのか――
という、収益モデルなんですが、これがまだ完全に確立されたとは言えない状
況のようで、さまざまなモデルが模索されています。“友だちの輪”と“共通
の関心で結ばれたコミュニティ”というインフラを確立すれば、まず誰もが思
いつくのが、高い広告効果を利用したビジネスモデルでしょうが、どうもSN
Sには、それ以上のポテンシャルがあるように思われてなりません。商売とし
て揺ぎないものになるのは、まだまだこれからという気がします。それだけに、
大きな可能性を秘めているとも言えます。つい先日報道された C-NET と日経
産業新聞の共同調査結果によれば、『SNSを「聞いたことがない」5割超、「利
用したくない」8割弱』
( http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0502/04/news056.html )とい
うのが国内での現状のようで、「世間はもうSNSだらけ」と感じているのは、
せいぜいIT業界の人間とヘヴィーなネットワーカー(なにしろ彼らの多くに
は、草の根BBSやパソコン通信の経験がありますから、新奇に見えるSNS
にもあまり抵抗がありません)くらいで、一般の方々はまだまだ「なにそれ?」
状態なのでしょう。だからこそ、「ネットワークの価値はノード数の二乗に比
例する」という、いわゆる「メトカーフの法則」を歴史と経験から身に沁みて
知っているIT企業は、“いま”動いておかねばと思っているのでしょうね。
会員の数こそが価値を高めて参入障壁を高めるネット上のこの手のサービスは
必ず寡占化が進んで、上から二、三番手くらいまでがおいしいところを全部持っ
てゆき、あとは、きわめて専門特化した少数の小規模事業者が特殊なニッチを
得てかろうじて安定するというパターンになります。世間に認知されていない
“いま”こそが、まさにすべてを決める勝負時なわけです。
おそらく、これからのインターネットは、べったりとフラットな一枚岩のよ
うな空間ではなくなってゆくのではないでしょうか。「オープン」か「クロー
ズド」かの二者択一ではなく、それらのあいだに、開放性・閉鎖性を巧妙にコン
トロールされた空間がグラデーションを描いて幾層にも重なり合ってゆくよう
な未来が、おぼろげながら見えてきます。ちょうど、リアルワールドの居住空
間や活動空間が、そう法律で決められているわけでもないのに、なーんとなく
区分けされているのと同じような感じになってゆくのでしょうかね? いつも
新宿で飲んでいる人が六本木では飲みにくい(あるいは、ミナミで飲んでいる
人がキタでは飲みにくい)といった感じで……。そういえば、“一見さんお断
り”という方式は、ある種の料亭やクラブみたいですよね。「あの方が連れて
きやはった人どしたら、ちゃんとした人どす」って文化が古くからいまに至る
まであるわけですから、ひょっとすると、SNSはとても日本人向きなのかも
しれませんよ。
(本部企画室・マーケティング担当リーダー
堀江秀保/情報セキュリティアドミニストレータ)
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日本コンピューター・システム株式会社 http://www.ncs.co.jp/
発行:日本コンピューター・システム株式会社
編集:日本コンピューター・システム株式会社 本部企画室〈八宝菜〉事務局
お問い合せ等は、〈八宝菜〉事務局(happosai@osa.ncs.co.jp)へどうぞ。
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