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NCS情報マガジン〈八宝菜〉 No.028 2005/07/13
日本コンピューター・システム株式会社
http://www.ncs.co.jp/newsletter/
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二か月間のご無沙汰でした。NCSの〈八宝菜〉です。
「静脈認証も安心できない? 大根で作った偽造指で認証に成功」
( http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NC/NEWS/20050701/163801/ )という
記事にびっくりです。
「ダイコンを人間の手になりすまさせた」というのではなくて、「ダイコン
で作った偽造指のデータをあらかじめ認証装置に登録しておき、そのダイコン
を装置に入れたら、ちゃんと受け入れられた」ということですから、ちょっと
ほっとしました。この研究をなさった横浜国立大学の松本勉教授は、お菓子の
「グミ」で指紋認証装置を破った先生として有名ですね。最先端の装置を、グ
ミやらダイコンやらといった、身のまわりのありふれたものを使って騙してし
まうところに、なんとなく痛快なものを感じるのは、私だけでしょうか? お
目にかかったことはありませんが、『できるかな』のノッポさんみたいな方で
はないかと想像してしまいます。認証装置のメーカーの方々にとっては、あり
がたいやら怖いやらでしょうね。
(編集長)
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今号(第28号)の内容
★ NCSニュース
★ 連載コラム『みちこのIT活用講座』
第5章 “WEBサイト(3)”
★ セミナー・イベント・展示会等のご案内
・『情報セキュリティセミナー
〜 これで安心!―― が、いちばん怖い個人情報保護 〜』
★ 書籍のご紹介
・『中国オフショア開発ガイド 〜ソフトウェアの海外調達法〜』
★ ITエッセイ『たじたじ争論』
第二八回「ポッドキャスティング podcasting」
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プロセス管理 アジャイル開発 ITエンジニアのための……
コンポーネントベース開発 『NCS技報オンライン』
情報セキュリティマネジメント http://www.ncs.co.jp/tech/
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★ NCSニュース ―――――――――――――――☆
――〈NCSからのお知らせ〉――
■ISO14001 の認証を取得している弊社は、「NCS環境方針」に則った具体的行
動として、電気使用量の抑制による省エネルギーの促進のため、今年から以下の期
間、エアコンの設定温度適正化(室温・摂氏約28度)と服装の軽装化(上着な
し、ネクタイなし、ワイシャツ着用)を行なっております。
・夏季の軽装期間: 6月15日 〜 9月15日
夏季に弊社ご来訪の折は、なにとぞご理解を賜りますようお願い申し上げます。
「NCS環境方針」 http://www.ncs.co.jp/env/env_policy.htm?code=hps028
――〈NCSウェブサイト・最近の更新内容〉――
■「投資家情報」に、以下の最新情報を掲載しています。
http://www.ncs.co.jp/ir/index.html?code=hps028
●お知らせ
・電子公告制度の導入に関するお知らせ
・役員の異動に関するお知らせ
・組織変更および人事異動に関するお知らせ
・電子公告を掲載するホームページアドレスのお知らせ
●法定公告 ※新設しました。
●財務情報
・平成17年 3月期 決算短信(連結)
・平成17年 3月期 個別財務諸表の概要
・貸借対照表(平成17年3月31日現在)/損益計算書(平成16年4月
1日〜平成17年3月31日)
●IRレポート
・第39期 有価証券報告書
・第39期 事業報告書
●株主様向け情報
・第39期定時株主総会招集ご通知
・「第39期定時株主総会招集ご通知」の一部訂正について
・第39期定時株主総会決議ご通知
■「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)適合性評価制度」の認証
取得について
http://www.ncs.co.jp/is/isms_certification.htm?code=hps028
ISMS適合性評価制度の認証登録活動範囲を拡張(2005年3月18日付け)。
「インターネットホテル予約サイト(i−HONEX)の保守及び運用」を加
えました。
■「NCS技報オンライン」
http://www.ncs.co.jp/tech/index.htm?code=hps028
●「情報セキュリティマネジメント」コーナーに、連載読みもの「ISMSおとぎ
ばなし『まるさん会社のISMS構築への道』(その2)」を掲載しています。
■NCSウェブサイトでは、更新情報のRSSを提供しています。NCSか
らのお知らせを迅速にキャッチしていただけます。ぜひご活用ください。
http://www.ncs.co.jp/rss/index.html?code=hps028
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★ 連載コラム『みちこのIT活用講座』 ―――――――――――――――☆
第5章“WEBサイト”(3)
2005年に入って、もう半年が過ぎました。「光陰矢の如し」という言葉
がありますが、月日が経つのはなんと早いことでしょう。お正月に立てた一年
の計は半分達成できましたか。なになに、そもそも“今年の一年の計”が何だっ
たか思い出せないって? ちなみに今年の干支は「酉(とり)」ですよ。梅雨
空を吹き飛ばす勢いで、今回も元気に「IT活用講座」をお届けしましょう。
今回のキーワードは前回に引き続き、“WEBサイト”です。
前回、御社のWEBサイトを検索エンジンで検索した結果や、更新頻度につ
いて伺いました。会社名でしか検索エンジンにかからない、ほとんど更新しな
い、ということがあれば、すぐに対策をとられることをお勧めすると書きまし
た。なぜ、問題なのでしょうね。
前々回の「IT活用講座」で、「情報化戦略」についてお話しました。
お忘れの方のためにちょっと復習をしますと、経営戦略に沿った情報化戦略、
情報化最終目標を立てて、的確なITシステムの導入をしましょうということ
と、ITコーディネータが経営者のみなさまとともに、経営戦略の策定から“あ
るべき姿”へ改革するお手伝いをしますよというお話でした。
そして最後に、「案外身近なところに重要な“改革のための道具”があるか
もしれませんよ」と申しました。覚えていらっしゃいますか。
ここまでお話したら、気付かれましたか。
「WEBサイトが“改革のための重要な道具”だなんて、信じられない」と
おっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、WEBサイトは
今や“会社の顔”です。世界中から見えるように掲げている、看板のようなも
のです。
「うちはWEBサイトをちゃんと持ってるし、更新もしてるぞ」という経営
者の方、御社サイトのトップページを開いてから情報が出てくるまで、何秒か
かりますか。
デザインを追及するあまりに、かえって使い勝手が悪くなっているサイトを
よく見かけます。私個人としては、トップページから知りたい情報へすぐにた
どり着けないサイトはブックマークに入れません。訪問者にこのように反応さ
れるようでは、せっかくWEBサイトを掲げていてもアピールするどころかマ
イナスイメージを与えてしまいかねません。機会損失につながってしまいます。
非常にもったいないことです。
この機会に、御社のWEBサイトを見直してみませんか。
WEBサイトをこれから作ろうと思ってらっしゃる方、まず自社ドメインを
取得するところから始めましょう。第一段階としては、WEBからのフォーム
を使ったお問い合わせや、商品購入はできなくても構いません。まずは会社や
商品について“語る”サイトを作ろうではありませんか。
ただし、WEBサイトはあくまでひとつの“道具”に過ぎません。ただ「W
EBサイトを作れば儲かる」というものではないことは、私が今まで繰り返し
この講座で書いてきましたので、読者の皆様はお気づきですよね。
そう、「経営戦略に沿ったITの導入」これが改革の鍵です。
今回はここまでです。またお会いしましょう。
(本部企画室 企画・コンサルティング課
山中美智子/ITコーディネータ補)
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― 「ニニニニ ――――――――――――――――――――――――――――
|| ∩ ∩||
|| ー || ご相談ください ウェブサイト活用のお手伝いを。
ニニニニ」 中小企業「でも」ではないのです、
━┷┷━ _ 中小企業「だからこそ」できる目から鱗のウェブ活用を、
[圭圭圭圭圭] ヽ ITコーディネータ有資格者がご指南いたします。
ノ consult@ncs.co.jp
―――― ⊂∋´―――――――――――――――――――――――――――
★ セミナー・イベント・展示会等のご案内 ――――――――――――――☆
・『情報セキュリティセミナー
〜 これで安心!―― が、いちばん怖い個人情報保護 〜』
★詳しくはこちら↓
http://www.ncs.co.jp/tech/seminar/info_sec.htm?code=hps028
四月の個人情報保護法完全施行以降も、個人情報をはじめとする重要な情報
の漏洩事故・事件は、毎日のように報道されています。組織の人数が多ければ
多いほど、脆弱な点も増えるのは自明の理です。企業の情報資産は、ITイン
フラのみならず、マネジメントの面でもしっかりとした仕組みを構築しなけれ
ば、とても護り切れるものではありません。
このセミナーでは、情報セキュリティマネジメントをその本質まで掘り下げ
ると共に、情報セキュリティマネジメントが効果的に活きるITインフラの導
入・構築を考えます
【日 時】2005年7月19日(火)13:30 〜 16:30
【会 場】大阪市中央区城見1−3−7 松下IMPビル 16F
日本コンピューター・システム株式会社 セミナールーム
【主 催】日本コンピューター・システム株式会社
【協 賛】マイクロソフト株式会社
【参加費】無料
【プログラム】
■『情報セキュリティマネジメントを考える』
〜 個人情報保護法施行による情報セキュリティマネジメントの重要性 〜
講師:日本コンピューター・システム株式会社
本部企画室 コンサルタント
新保康夫(マイクロソフト認定システムコーディネーター)
■『マイクロソフトが提案する「理想のセキュリティインフラストラクチャ」』
〜 情報漏えいを防止し、情報資産を保護するための第一歩 〜
講師:マイクロソフト株式会社
ビジネスパートナー営業本部 SE部 真野恵三 氏
■『「ISMS構築コーディネーション」のご紹介』
講師:日本コンピューター・システム株式会社
本部企画室 マーケティング担当リーダー
堀江秀保(情報セキュリティアドミニストレータ)
【お申し込み】↓こちらのページからお申し込みください。
http://www.ncs.co.jp/tech/seminar/info_sec.htm?code=hps028
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★ 書籍のご紹介 ――――――――――――――――――――――☆
・『中国オフショア開発ガイド 〜ソフトウェアの海外調達法〜』
ソフトウェア海外調達研究会・著
コンピュータ・エージ社刊
定価 2,415円(税込) A5判/224ページ
中国現地法人「NCS上海」を設立し、中国におけるソフトウェア開発に力
を入れてまいりました弊社ですが、このたび、弊社社員二名が執筆に加わった、
中国オフショア開発ガイドの決定版が、コンピュータ・エージ社より刊行され
ました。
オフショア開発の具体的ノウハウを一挙公開! 中国におけるソフトウェア
開発ビジネス展開をお考えの方には、必携の一冊です。必ず、すぐお役に立つ、
「中国IT関連企業一覧500社」「日中IT用語集」といった“使える資料”
も収録しております。
★詳しくはこちら↓
http://www.computer-age.ne.jp/book/new-book/2005/05-05-06/book.html
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★ ITエッセイ『たじたじ争論』 ―――――――――――――――☆
第二八回「ポッドキャスティング podcasting」
今回のお題は、携帯デジタルオーディオプレーヤーをお使いでない方には、
定義だけご説明してもいっこうにピンと来ない言葉じゃないかと思います。技
術的な細かい説明はひとまず忘れていただいて、とりあえず“携帯デジタルオー
ディオプレーヤーで持ち歩いて聴くための音声ファイルをインターネットで配
信する行為”とでも捉えておきましょう。少し前まで持ち歩いていたカセット
テープやCDやMDの代わりに、音楽やおしゃべりが入った“データそのもの”
を持ち歩くわけです。
「そんなの、べつに新しいことでもなんでもないのでは?」と思われる方も
あるでしょう。そうなのです。音声データを携帯機器に入れ、持ち歩いて聴く
なんてことは、それ自体は、ちっとも新しいことではありません。携帯デジタ
ルオーディオプレーヤーが登場したのはずいぶん以前の話ですし、そうした専
用機を使わなくとも、PDAはもちろん、昨今、ケータイやデジカメでもパソ
コンから転送した音声データが聴けたりします。
そんな珍しくもない行為が、わずかここ一年ばかりのあいだに、なにかと話
題に上るようになったのは、ひとえに、ある企業のある製品が爆発的にヒット
したためです。電車の中で白いイヤホンで音楽を聴いている若者がいたら、イ
ヤホンの先を目でたどって探してみてください。腰に付いていたり、ポケット
に入っていたり、ポーチの中にあったりするのが、言わずと知れた Apple
Computer の携帯デジタルオーディオプレーヤー「iPod」です。2001年に出
現した iPod は、大容量ハードディスクを内蔵し、薄くて小さくファッショナ
ブルで、なにより簡便な操作性がウケて着実にシェアを広げてゆきました。そ
して、2004年に投入された、いっそう小型でカラフルな「iPod mini」が大
ヒットし、携帯デジタルオーディオプレーヤー市場を一気に活性化しました。
というよりも、それまで取るに足らない規模であった市場を、新たに創出し直
したような感じです。
さらに、2005年に突如発売された画期的な「iPod shuffle」は、ハード
ディスクではなくフラッシュメモリを採用し、液晶ディスプレイすら削ぎ落と
して、ちょっと大ぶりのチューインガムほどのスマートな姿になってしまいま
した。ひとむかし前なら、プレーヤーを操作するための“リモコン”と勘ちが
いされただろうほどの大きさです。この中に、何百曲分という音楽データが入
るなんて、もう、私のようなおじさんには隔世の感ですよ。「ディスプレイが
ないなんて、どうやって聴きたい曲を選ぶのだ?」と最初はみな首を傾げまし
たが、「次にどの曲が演奏されるのかわからない意外性を楽しむ」というコン
セプトの商品なのです。ということは、これは“オフラインのラジオ”(妙な
表現ですけど)とでも言うべきものだと考えられるでしょう。次になにが出て
くるかわからないんですから。「shuffle」と呼ばれるゆえんです。
iPod シリーズは携帯デジタルオーディオプレーヤー市場で圧倒的シェアを誇っ
ており(供給力不足で最近シェアが落ちてきているくらいですが)、ずっと早
くから市場を作ってきたリオやアイリバー、クリエイティブメディアといった
メーカには失礼ですけれど、事実上、携帯デジタルオーディオプレーヤーの代
名詞的存在になってしまっています。
馴染みのない方にはまったく馴染みがない世界だろうと思いますので、えん
えんと製品説明をしてきましたが、さて、ここでようやく「ポッドキャスティン
グ」です。
携帯プレーヤーで持ち歩くのは、なにも音楽でなくてもいいわけですよね?
人間のおしゃべりを音声データにしたものを持ち歩いて聴いたとて、誰が文句
を言うでしょうか? 自分で吹き込んだ“手製のトーク番組”をウェブ上に置
いておき、リスナーはそれをダウンロードして iPod などに転送し、通勤通学
の友にする……といった使いかたもできるはずです。そう考えた人々が実際に
はじめた新しいカタチの“放送”を、代表的な携帯プレーヤー iPod の名を取っ
て、broadcasting ならぬ podcasting と呼ぶようになったのです。一企業の商
品名が、情報発信の形態や行為そのものを指す言葉にまでなった面白い例です
ね。英語圏の少し古い本を読むと、「複写機でコピーを取る」という意味で
xerox という“動詞”が使われているのに遭遇することがありますが、まあ、
似たような例かもしれません。ほかにもどんな例があるか、ちょっとした頭の
体操に探してみてください。「キンチョーる」で「蚊を落とす」なんてのはダ
メですよ。
podcasting は、誕生してから一年半にもならない言葉ですが、もはやすっか
りIT用語として定着してしまった感があります。言葉だけでなく、ポッドキャ
スティングの普及のスピードといったら異様なくらいで、かつてのブログを見
る思いです。個人がウェブで情報発信するという点で、ブログとポッドキャス
ティングは同じようなものですし、実際、ブログを持っている人がポッドキャ
スティングもはじめるというパターンが多く、普及が爆発的なのも当然なので
しょう。技術的な面でも、ポッドキャスティングには、コンテンツの新着を利
用者側のソフトに自動的に知らせる仕組みに、ブログと同じRSSの技術(『た
じたじ争論』第二四回
http://www.ncs.co.jp/newsletter/happousai024.htm#tajitajisouron024 )が
使われています。
そして、象徴的な事件が起きました。アップルが iPod ユーザ向けに無償で
配布してきたパソコン用の音楽管理ソフト「iTunes」
( http://www.apple.com/jp/itunes/ )が、つい先日のバージョンアップで、
とうとうポッドキャスティングに正式に対応したのです。“一部のユーザが編
み出した、携帯音楽プレーヤーのちょっと面白い使いかた”だったポッドキャ
スティングに、その名の元となった iPod のメーカが、一般的な用途としての
お墨付きを与えたことになります。
ケータイのメールを使ったことのない人にその“感触”がなかなか伝わらな
いように、ポッドキャスティングのようなものは、とにかく一度体験してみな
いと、その世界、その媒体特性が掴みにくいと思います。なにもアップルの宣
伝をしているわけではありません。iPod をお持ちでない方でも、アップルが無
償配布している上記のソフト「iTunes」は試してみることができます。もちろん、
マッキントッシュ版だけではなく、Windows 版もあります。ポッドキャスティン
グに対応した最新版「iTunes 4.9」( http://www.apple.com/jp/itunes/download/ )
をパソコンにインストールすれば、ポッドキャスティングされている番組をパ
ソコンで簡単に聴くことができます。それを持ち歩きたければ、携帯プレーヤー
に転送すればいいだけです。必要なのは、インターネットに繋がったパソコン
と携帯プレーヤーだけ。一、二分の豆知識的おしゃべりから、一時間以上の講
演まで、いろんなものが配信されていますから、プレーヤーの容量は大きいに
越したことはないでしょう。iPod がパソコンに繋がっていれば、「iTunes」は
ユーザの設定どおりに自動転送してくれますが(そりゃあ、アップルの自社製品
ですからね)、他社の携帯プレーヤーであっても、音声ファイルを手動操作で
転送すればいいのです。
やはりまだ、ポッドキャスティングは欧米が先行していて、圧倒的に英語の
番組が多いのですが、おしゃべりのプロやセミプロだけではなく、そこいらへん
の“ふつうの外国人”が手作りしているトーク番組が手軽に聴けるのですから、
生の外国語の勉強に持ってこいです。日本の情報をおもしろおかしく英語で世
界に発信してくれている外国人ポッドキャスターもいて、先日なにげなくそん
なの( http://www.planetjapan.org/podcast.html )を聴いていましたら、秋
葉原などのいわゆる“メイド喫茶”を紹介しはじめたので、苦笑しました。日
本人としては、いささかフクザツな思いですよね。
日本語のポッドキャスティングも、法人・個人を問わず、急速に増えつつあ
り、ブログが普及したパターンと同じように、誰でも簡単に“送り手として”
ポッドキャスティングがはじめられる仕組みをASPサービスで提供するサイ
トが次々と現れています。おなじみライブドアの「ネットラジオ/ねとらじ
ポッドキャスティングβ版」( http://pod.ladio.livedoor.com/ )では、地
上波ラジオ局の「ラジオNIKKEI」( http://www.radionikkei.jp/ )などがポッ
ドキャストしていますし、つい先日、@nifty がポータルサイト「Podcasting
Juice」( http://www.podcastjuice.jp/ )を立ち上げました。いずれも、自
社のブログサービスのユーザを新たな付加価値で囲い込むと同時に、新規利用
者の開拓も狙っているのでしょう。今後も、ASPサービスとしてブログを提
供している企業が、続々参入してくるにちがいありません。
ところで、ポッドキャスティングって、やっぱりずっと前にどこかで知って
いたような気がしませんか? メディア論が出るとしばしば言及される、「イ
ラン革命は日本製のカセットテープレコーダーが起こした」という話を私は連
想してしまいます。ホメイニ師がパーレビ国王の弾圧を逃れてパリに身を寄せ
ていたとき、ホメイニ師の支持者たちは彼の肉声をカセットテープに録音し、
それを大量に複製して秘密裏に国じゅうに配布しました。ご存じのようにイス
ラム教は、お祈りの時間に関してたいへん厳格です。その同じテープに入った
同じ声は、同じ時間にイランじゅうのモスクで流され、士気高揚と連帯感の醸
成に非常に役立ったということです。カセットテープという外部記録媒体の大
量配布(もはや「配信」と呼ぶべきでしょう)体制を敷いて、技術史上空前の
“放送”を行なったわけですね。当時としては、コロンブスの卵的な発想です。
ポッドキャスターの元祖は、ホメイニ師だということになるのかもしれません。
当時のカセットテープがいま音声ファイルになり、配信のためのインフラが、
宗教を基盤とした人的ネットワークから電磁的な仕組みに変わっただけです。
こう考えてくると、ポッドキャスティングは、昨今話題の“通信と放送の融
合”について、ひとつのパースペクティブを与えてくれるように思われます。
たとえば、あなたが自作の小噺を録音したカセットテープを、一人のお友だ
ちに郵送したとしましょう。お友だちからは「聴いたよ。面白かった」と葉書
で返事が来ました。これは“通信”ですよね? では、そのテープを五人の友
人に送ったとしたら? やっぱり“通信”でしょうか。では、それを百人、千
人の友だちに送ったとしたら……? それはホメイニ師がやった“放送”とまっ
たく同じでしょう。“通信”と“放送”は別のものだと最初から決めつけてい
るから、なにかと話がややこしくなるのではないでしょうか。“通信”と“放
送”は本質的には同じひとつのもので、ただただ“媒体”という物理的制約と
“役割分担”という政治的制約のために、“不自然にも分かれていただけ”と
考えてはどうでしょう。今後、“通信”と“放送”は“融合する”というより
も、むしろ“ひとつの本質に戻って”ゆき、その過程で、われわれがまだ知ら
ない豊かな相を見せてゆくはずです。
おそらく、われわれの遠い祖先であるサルっぽい生きものの群れの中では、
「ギャギャーッ、ギャッ、ギャッ、ギギャッ!(その木の実はおれのだ、おま
えなんかあっち行け!)」と“通信”しているサルも、樹上で枝をゆさゆさ揺
すりながら「ガッ、ガガッ、ガッ、ガッ、ガッ、ガッ、ガッ(おれたちを食う
怖い獣が近づいてきた。みんな、気をつけろ)」と“放送”しているサルも、
通信と放送を区別する必要なんて感じていなかっただろうと思います。むかー
し、サルがウォークマンを装着してうっとりと音楽に聴き入っているテレビC
Mがありましたけど、あのサルがいま iPod を手にして、ポッドキャスティン
グを知ったとしたら、「おまえら人間は、いまごろこんなことに気がついたの
か」と笑うのかもしれません。
(本部企画室・マーケティング担当リーダー
堀江秀保/情報セキュリティアドミニストレータ)
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NCS情報マガジン〈八宝菜〉 No.028
日本コンピューター・システム株式会社 http://www.ncs.co.jp/
発行:日本コンピューター・システム株式会社
編集:日本コンピューター・システム株式会社 本部企画室〈八宝菜〉事務局
お問い合せ等は、〈八宝菜〉事務局(happosai@osa.ncs.co.jp)へどうぞ。
Copyright(C) Nippon Computer System Co., Ltd.
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