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  NCS情報マガジン〈八宝菜〉   No.030 2006/05/19

                日本コンピューター・システム株式会社
                http://www.ncs.co.jp/newsletter/
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 半年間のご無沙汰でした。NCSの〈八宝菜〉です。ほぼ隔月発行のはずが、
半年も間が空いてしまい、まことに申しわけありません。

 先日、中小企業庁が刊行した「元気なモノ作り中小企業300社」
( http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/monozukuri300sha/ )と題
する冊子をご覧になりましたでしょうか? 全国各地で活躍する、独自の高い
技術を持つ中小企業300社を紹介したもので、読んでいるとなんだか元気に
なってきます。上記サイトでダウンロードできますので、ぜひ一度目を通して
みてください。

 コンピュータ制御の「自動イカ釣り機」で世界シェア70%を誇る会社、日
本の手術用縫合針の七割を作っている会社、F1ドライバーの半数以上がその
製品を使っているというヘルメットメーカー、蚊の針と同じ細さの「痛くない
注射針」で世界シェア100%(!)の会社などなど、門外漢にはいったいな
にがどうすごいのかわからないほど特殊なモノを作っている会社が目白押しで、
日本の中小企業の技術はすばらしいものだなと、改めて感心させられます。

 しかし、感心すると同時に、目立たないながらも産業に欠かすことができな
い重要な製品を、ほんのひと握りの(下手をすると、一社の)企業に頼ってい
るような状態に、大きな不安を覚えるのはわたしだけでしょうか?

 むろん、個々の企業にしてみれば、いわゆる“オンリーワン”の技術、製品、
サービスを持っているのは、とても心強いことです。が、「日本の中小企業は
すごい」と、オリンピックやメジャーリーグで日本の選手が活躍しているのを
見るように手放しで喜んでいるわけにもいきません。第三者としての消費者の
目で見れば、小さなオンリーワン企業が多いということは、自分たちが製品や
サービスを選択できる幅が狭いということにほかならないのですから。それは
すなわち、そうしたオンリーワン企業たちに依存している業界の屋台骨が、存
外に脆弱であることも意味します。

 少し小さな規模で想像してみてください。みなさんの会社が日本という国だ
としましょう。“オンリーワン”の社員ばかりに依存している会社が、はたし
て強くしなやかな会社だと言えるでしょうか? 「あの仕事は山田さんにしか
できない」「この仕事は田中さんに頼むしかない」などという状態は、山田さん
個人、田中さん個人がすごいのであって、考えてみれば、べつに会社がすごい
わけではないのです。山田さんや田中さんのライバルが次々と現れ、彼らが互
いに高め合って会社や社会に貢献するような“仕組み”を構築し、不断の改良
を加えながらその仕組みを運営しているというのならば、その会社はほんとう
に組織としてすごいと言えるでしょう。日本という国のレベルで考えても同じ
ではないでしょうか?

 それぞれの分野でオンリーファイブ、オンリーテン、オンリーハンドレッド
(?)の企業が常にしのぎを削り、消費者に高品質の製品・サービス、豊富な
選択肢を提供している――というのが、ほんとうに望ましい姿だとはお思いに
なりませんか? 弊社のITソリューションが、中小企業のお客様にもっともっ
と競争力をつけていただくのに役立ち、フェアな競争の発展に資して社会の活
力と選択肢を増すことに貢献できればと思っています。

 おっと、今回は、ひさびさで勘が取り戻せないせいか、ちょっとガラにもな
いことを言ってしまいました。

                              (編集長)

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今号(第30号)の内容                          

  ★ NCSニュース

  ★ 連載コラム『みちこのIT活用講座』
      第7章 “ITシステムの品質(2)”

  ★ セミナー・イベント・展示会等のご案内

    1.セミナー『企業競争力の強化を実現するワークスタイル変革
             〜 ブロードバンドオフィス導入成功事例 〜』

    2.『Microsoft ビジネスフォーラム 2006』[大阪会場]

  ★ ITエッセイ『たじたじ争論』 第三○回「Web 2.0」

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 プロセス管理 アジャイル開発      ITエンジニアのための……
     コンポーネントベース開発      『NCS技報オンライン』
  情報セキュリティマネジメント       http://www.ncs.co.jp/tech/
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★ NCSニュース ―――――――――――――――☆

――〈お知らせ〉――

■オープンソース時代の企業システム選択ポータル「ThinkIT」(インプレスグ
ループ)にて、弊社社員・新保康夫(本部企画室 コンサルタント)が、「ソ
フトウェアプロセスレベルを向上させるCMMI活用術 〜 ソフトウェア開発の品格」
を連載しております(日本和光コンサルティング株式会社・代表取締役副社長 
久野茂氏とのコラボレーション)。

 第1回「言葉が先行しているCMMI」
http://www.thinkit.co.jp/free/article/0604/2/1/
 第2回「プロジェクト管理にCMMIを活かす 〜 PMBOKとの比較」
http://www.thinkit.co.jp/free/article/0604/2/2/
 第3回「CMMI導入がもたらす光と影 〜 日本の文化にあったプロセス改善」
http://www.thinkit.co.jp/free/article/0604/2/3/


――〈NCSウェブサイト・最近の更新内容〉――

■「会社情報」  http://www.ncs.co.jp/nh-2-1.html?code=hps030

 ・「会社情報」の「会社概要」に、NCSの新しい【企業理念】【行動指
針】【企業メッセージ】を掲載しました。


■「投資家情報」に、以下の最新情報を掲載しています。
 http://www.ncs.co.jp/ir/index.html?code=hps030

 ●財務情報
  ・平成18年 3月期 決算短信(連結)
  ・平成18年 3月期 個別財務諸表の概要

 ●IRレポート
  ・事業報告書  第40期 中間事業報告書
  ・有価証券報告書  第40期 半期報告書

 ●お知らせ
  ・定款の一部変更に関するお知らせ
  ・自己株式の処分に関するお知らせ
  ・執行役員制度導入ならびに役員人事のお知らせ
  ・内部統制システム構築の基本方針に関する決議のお知らせ


■「法定公告」に、以下の最新情報を掲載しています。
 http://www.ncs.co.jp/ir/legal-notice.htm?code=hps030

  ・自己株式の処分に関する取締役会決議


■「商品紹介」  http://www.ncs.co.jp/nh-10-2.html?code=hps030

 「ソリューション&サービス・メニュー」に、以下の商品を加えました。

 ・情報漏洩対策ソリューション〈Nils〉

 ・データベース暗号化ライブラリ〈BDL+C〉

 ・中小企業向けIT経営ソリューション〈礎〉
  http://www.ncs.co.jp/solution/sol18.htmlcode=hps030


■情報漏洩対策ソリューション〈Nils〉の詳説サイトを開設しました。
 〈Nils〉を無料体験していただけます。

■現場指向型生産管理システム〈Factory-ONE 電脳工場〉の詳説ページを更新
しました。
 http://www.ncs.co.jp/solution/dennou_koujou/index.htm?code=hps030


■「コンピュータウイルス等関連情報」に、《 ファイル交換ソフト Winny
(ウィニー)による情報漏洩事故・事件関連情報 》のリンク集を設けていま
す。

■NCS関連書籍紹介のコーナーを「NCSウェブ書店」として独立させ、
「NEC Direct NCSショップ」と統合し「NCSモール」としました。
 http://www.ncs.co.jp/shop/index.htm?code=hps030


★NCSウェブサイトでは、更新情報のRSSを提供しています。NCSか
らのお知らせを迅速にキャッチしていただけます。ぜひご活用ください。
 http://www.ncs.co.jp/rss/index.html?code=hps030


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★ 連載コラム『みちこのIT活用講座』 ―――――――――――――――☆

 第7章“ITシステムの品質(2)”

 新しい年度がスタートして、約1ヶ月半。みなさま、お元気ですか。新しい
環境に「少し慣れたかなぁ!」という方もいらっしゃるでしょうし、何も変わ
らないし「春だということも関係ないよ!」という方もいらっしゃるでしょう
ね。ぽかぽか陽気に負けない勢いで、今回も元気に「IT活用講座」をお届け
しましょう。

 今回のキーワードは前回に引き続き、“ITシステムの品質”です。

 前回のおさらいを少ししてみますと、「ITシステム」は、今や私たちの生
活に、ビジネスに、なくてはならないものになっています。企業の事業はIT
システムに支えられていますから、ITシステムのリスクは経営のリスクです
よ、と。そして、ITシステム構築の失敗によって企業の信用を失う事態もあ
り、「品質の良いITシステムの構築」をしなければなりませんね、「事業や
ビジネスに適したもの」でなくてはならないですよ、というお話をしました。
覚えていらっしゃるでしょうか。
 
 ここでいう「品質」とは、設計通りに正しく動くというだけではなく、事業
を進めるのに適したもの、スムーズにビジネスを行なえるものであるという意
味も含んでいます。
 新しいことを始めようとする時、たいてい計画を立ててから実行にうつしま
すよね。ITシステムを新しく導入したいと思う時、または現在のシステムに
追加したい箇所が生まれた時、その「したい」ことをまとめる作業が必要です。
これを「要件定義」と言います。
 
 みなさまの会社でITシステムを導入する時、要件定義は、どなたが作成し
てらっしゃいますか? 経営者のみなさま、どのような要件定義がまとめられ
ているか、ご存知ですか?
 事業やビジネスに沿ったITシステムを導入するのですから、戦略的に要件
を盛り込まなければなりません。せっかく今までIT経営のための戦略を立て
ていても、ここで切り離されてしまうと実現できなくなってしまいます。設計
書が偽造されているのはもってのほかですが、正しく必要な要件が盛り込まれ
ていないと、適切なITシステムの構築が難しくなってしまいます。

 ITベンダーから提案してもらう前に、具体的な要件を提示し、それに則っ
た提案を依頼するための「提案依頼書(RFP)」を作成します。RFPをI
Tベンダーに渡す時点ですでに、提案評価の基準を決めておきます。ITベン
ダーは、RFPに沿って提案書を作成し、お客様に提出します。お客様側は、
提案書の中身を検討して、先に決めておいた評価基準に沿って発注先を決定し
てください。
 RFPの書き方が分からない、難しいと考えられる方は、ITコーディネー
タに支援してもらうと良いでしょう。

 ご無沙汰しておりました間には、世間を騒がす様々な事件が相次ぎました。
特に、「IT企業」という言葉を聞く機会が大変多かったように思います。「I
T企業」という言葉が適さないのでは?という企業も十把一絡げに形容されて
います。どうやらインターネットを使った事業をしていると「IT企業」とさ
れているようで、「インターネット」イコール「IT」と思われているふしが
あります。あながち間違いでもないのですが、イコールではないですね。
 先日、あるところでお会いした方に「ITって何だ?」と聞かれました。「イ
ンターネットか?」と。やっぱりそういうイメージらしいです。
 「みちこのIT活用講座」をお読みになっているみなさまは、「IT」が何
の略かご存知ですよね。そう「情報技術(Information Technology)」です。

 今回はここまでです。またお会いしましょう。

         (本部企画室 企画・コンサルティンググループ
                    山中美智子/ITコーディネータ)


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― 「ニニニニ ――――――――――――――――――――――――――――
   || ∩ ∩||   
   || ー ||  ご相談ください IT経営のお手伝いを。
   ニニニニ」
   ━┷┷━ _  中小企業「だからこそ」できる目から鱗のIT活用を、
  [圭圭圭圭圭] ヽ ITコーディネータ有資格者がご指南いたします。
         ノ                consult@ncs.co.jp
――――  ⊂∋´―――――――――――――――――――――――――――


★ セミナー・イベント・展示会等のご案内 ――――――――――――――☆

1)セミナー『企業競争力の強化を実現するワークスタイル変革
             〜 ブロードバンドオフィス導入成功事例 〜』

●詳しくはこちら↓
http://www.ncs.co.jp/seminar/broadband_office_seminar.htm?code=hps030

 弊社・日本コンピューター・システム株式会社におけるブロードバンドオフィ
ス(BBO)導入の事例をわかりやすくご紹介し、ワークスタイル変革の実際を
ご体感いただきます。

【日 時】2006年6月20日(火)13:30 〜 16:30

【会 場】大阪市中央区城見1−3−7 松下IMPビル 16F
     日本コンピューター・システム株式会社 セミナールーム

【主 催】日本コンピューター・システム株式会社

【協 賛】日本電気株式会社

【定 員】40名様

【参加費】無料

【特 典】ご参加のみなさまに「バザールでござーる」グッズを進呈いたします。

【お申し込み】↓こちらのページからお申し込みください。
http://www.ncs.co.jp/seminar/broadband_office_seminar.htm?code=hps030


2)『Microsoft ビジネスフォーラム 2006』[大阪会場]

●詳しくはこちら↓
http://www.event-registration.jp/events/mbf06/

 『Microsoft ビジネスフォーラム 2006』[大阪会場]のセッションと展示ブー
スにて、弊社・日本コンピューター・システム株式会社の「中小企業向けIT経営
ソリューション〈礎(いしずえ)〉」、CRMソリューション、データウェアハウ
スソリューションの紹介・提案・展示をいたします。

【日 時】2006年5月31日(水)10:00 〜 18:00

【会 場】大阪市北区堂島浜1−3−1 大阪全日空ホテル

【主 催】マイクロソフト株式会社


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★ ITエッセイ『たじたじ争論』 ―――――――――――――――☆

 第三○回「Web 2.0」

 今回のお題は、いままでこの連載で取り上げた言葉の中でも、最も掴みどこ
ろのないものと言ってもいいかもしれません。氾濫するIT用語を、IT業界
の外にいらっしゃる方に、ギョーカイ語で煙に巻かずにご説明しつつ、ちょっ
とヒネた“オレ流”の見かたも入れてご笑覧いただこうというのがこの連載の
コンセプトなのですけれども、非IT業界の方々に説明しにくいにもほどがあ
るのが、この「Web 2.0」なんですね。

 インターネットが普及しはじめたころ、どこかの社長さんが「インターネッ
トというのをウチも導入しなきゃならん。いますぐ秋葉原(日本橋)行って買っ
てこい」と社員に命じたという、真偽のほどは定かでない都市伝説のような笑
い話が流行ったものですが、私は「Web 2.0」という言葉を目にするたび、この
話を思い出してしまいます。まちがっても、「Web 2.0というのが出たらしいが、
ウチはもうバージョンアップしたのかね?」などと部下に尋ねたりなさらない
でください。箱に入れて売ってるようなものではありませんから。

 じゃあ、どういうものかと言いますと、じつのところ、「Web 2.0」というも
のの仕様(?)が厳密に定義されているわけではないのです。「ウェブというも
のが、あきらかにいままでとは変わってきたな。だけど、うまく言えないな――」
と多かれ少なかれ人々が思いはじめたところへ、その“うまく言えない感”を
そのまま包み込んでくれるような言葉が現れたものですから、各自がちょっと
ずつちがった「Web 2.0」のイメージを頭の中に描いているのが現状です。です
から、技術用語ではなく、マーケティング用語として捉えたほうがいいかもし
れません。雰囲気先行の“アオリ文句”(たぶん、言ってる本人もよくわかっ
ていない?)として使われているケースも少なくありません。

 むろん、言い出しっぺはいます。IT業界のヴィジョナリーとして有名なティ
ム・オライリーたちが「Web 2.0」という“概念”を提示しました。オライリー
自身が、「Web 2.0:次世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル」
( http://japan.cnet.com/column/web20/story/0,2000055933,20090039,00.htm
/(原文)http://www.oreillynet.com/pub/a/oreilly/tim/news/2005/09/30/what-is-web-20.html )
と題する論文の中で、「多くの重要な概念と同様に、Web 2.0 も明確な輪郭は
持たず、その他のものを引きつけるコアとして存在する」と述べているように、
言い出しっぺの本人ですら「Web 2.0」の明確な輪郭を“線画”としては描けな
いようなものなのです。

 「なんだ、そんないいかげんなものなのか」と軽視なさらないでください。
明確な輪郭がないとはいっても、その概念を特徴づける事象や現象を“点描画”
のように捉えてゆくと、たしかに「Web 2.0 的なもの」は見えてくるのです。
そうですね、ちょうど「Web 2.0」という星雲みたいなものだと捉えるのが適
切だろうと思います。銀河系には線で描けるような明確な輪郭はありませんが、
非常に遠くから眺めると、おおまかにレンズのような形をしていると言えるで
しょう? 「Web 2.0」という概念をめぐる状況というのは、「銀河系はどうや
ら“レンズっぽい”形をしているらしい」と、みながおぼろげながらに捉えは
じめたものの、まだまださまざまな解釈が乱立しているといった段階です。気
障な言いかたをしますと、現段階の「Web 2.0」なるものは、カンディンスキー
ではなくセザンヌの絵のようなものだとでも申しましょうか。

 たとえば、このところよく読まれているらしい『ウェブ進化論――本当の大
変化はこれから始まる』(梅田望夫/ちくま新書)の中で、梅田氏は「Web 2.0」
の本質を、「ネット上の不特定多数の人々(や企業)を、受動的なサービス享
受者ではなく能動的な表現者と認めて積極的に巻き込んでいくための技術やサー
ビス開発姿勢」と表現しています。しかし、これとても梅田氏の定義であって、
各方面から賛否両論が出ています。私自身は梅田氏の定義を、一般の人にはわ
かりにくいオライリー論文の主旨と方向性を的確に凝縮した力作だと思ってい
ますが、問題は、この梅田定義を読んで、「なるほど、あの技術やあの技術、
あの現象やあの現象、あのサービスやあのサービスなどは、Web 2.0 的だな」
とピンと来るような人は、やっぱりウェブにどっぷり浸って仕事や生活をして
いる人たちだけで、多くの方には、具体的にはなんのことやら、さっぱりわか
らないであろうという点です。

 ですから、なんでも“オレ流”に説明してしまうこの『たじたじ争論』では
ありますが、「Web 2.0」なるものを非IT業界の方々に手っ取り早く説明する
ことは、あえてしないでおこうと思います。ご説明したところで、それはあく
まで“私の「Web 2.0」”であって(なにしろ、輪郭が描けないものなんですか
ら)、世に氾濫しているさまざまな定義や解釈に、またひとつ似たような亜種
を付け加えて、お読みになっている方を混乱させるにすぎないからです。曖昧
な概念を多くの人が模索しながら叩き固めている段階では、二次情報や三次情
報でわかった気になるのは危険です。なにはともあれ、お世辞にも読みやすい
とは言えない上述のオライリー論文に目を通して、みなさん一人ひとりが、ご
自分で“とりあえずの雰囲気”を掴んでおかれるほうが、他人の定義を借りて
きて鵜呑みにするよりもずっとよいと思います。

 「そんなのアリか? とにかく手っ取り早くひとことで説明してくれ」とおっ
しゃる方は、ひとむかし前に流行った「eビジネス」やら「ニューエコノミー」
やらといった言葉を思い起こしてみてください。みながみな、口を開けば「e
ビジネス」や「ニューエコノミー」を語っていたあの時代、人の数だけ「eビ
ジネス」や「ニューエコノミー」があったものです。「Web 2.0」も、いまは同
じようなものです。

 ただ、繰り返しますが、私はけっして「Web 2.0 などどうでもよい」と言っ
ているわけではありません。「簡潔な言葉でうまく縫い止めることはできない
が、たしかにそこにはなにかがある」と多くの人が感じているようなものごと
の周辺には、やはり無視できない重要ななにかが往々にしてあるのです。しか
し、言葉そのものに踊らされるべきではないでしょう。

 おそらく、いまは「Web 2.0 とはなにか?」を問うて些末な定義を追い求め
るよりも、「どういうことは Web 2.0 的ではないか?」と考えるようにしたほ
うが、一般の方々にはずっと有益だと思います。なぜかと申しますと、「この
技術を使わないと Web 2.0 に乗り遅れますよ!」などといった無責任な商売人
の世迷い言に惑わされない“ものの見かた”が養われるだろうからです。こん
な売り込み文句は、語るに落ちていますよね? 「この技術(製品・サービス)
さえ導入すれば、たちまち Web 2.0!」などという考えかた自体が、Web 2.0 
的な姿勢から最も遠いものだからです。

      (本部企画室・マーケティング担当リーダー
             堀江秀保/情報セキュリティアドミニストレータ)

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NCS情報マガジン〈八宝菜〉  No.030

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発行:日本コンピューター・システム株式会社
編集:日本コンピューター・システム株式会社 本部企画室〈八宝菜〉事務局

お問い合せ等は、〈八宝菜〉事務局(happosai@osa.ncs.co.jp)へどうぞ。

Copyright(C) Nippon Computer System Co., Ltd.
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